季節は時が過ぎれば変化するものですが、世の中には変えられないものもあります。
その代表的なものが過去と他人ですが、そのどちらも変えることができる方法についてお伝えしたいと思います。
フィギュアスケートの高橋大輔選手は、バンクーバーオリンピックで銅メダル、続く世界選手権では見事に金メダルを獲得しました。
彼は2006年に行われたグランプリファイナルでは3位の好績を収め、トリノオリンピックでのメダル獲得を期待されたのですが、オリンピック本番ではジャンプで転倒して、8位入賞にとどまりました。
当時の彼は、精神的な弱さが弱点で、実力を出し切れずに悔しい結果しか残すことが出来ませんでした。4年後のバンクーバーでトリノの雪辱をするために全てをかけて練習に励んでいました。
しかし、2008年10月末に右足膝の前十字靭帯と半月板を負傷しました。怪我は重傷で治療とリハビリに半年を費やさなければならず、2008-2009シーズンを棒に振る事になりました。
壮絶な激しいリハビリを経て、2009年4月から氷上の練習を再開し、短い期間にも関わらずオリンピックや世界選手権で見事な活躍を果たしたのです。
絶望的な状況に遭遇したとき、何でこんな目に遭わなければならないのかと思ったり、神も仏もないと思うことがありますが、絶望的な状況の時にこそ、「何をするのか、どう生きるのか」を問われているのです。
高橋選手は、この問いに答えて、最大限の努力をされたのだと思います。
その結果として、大怪我という最悪の出来事さえも強い精神を養うことに役立ち、精神的な弱さを克服して見事な成果を得ることが出来たのだと思います。
私達は、過去の出来事自体を変えることは出来ません。
しかし、幸いなことに誰でも未来を創造する力を持っています。
創造した未来が望むものであれば、過去の嫌な出来事や嫌な人さえも自分にとって大切な出来事、人に変えることが出来ます。