品川のホテルを早朝にシャトルバスで出発し、7時過ぎには、入場ゲートに並んだのですが既に数え切れないほどの人が並んで入場を待っていました。
一年中毎日のように繰り返される人気の秘密はどこにあるかを心理学的な見方で観察してみました。
たしかに、ディズニーリゾートの演出は素晴らしくて、ゴミ一つ落ちていない状態を維持するために、パリッと糊の効いた制服を身につけ、背筋をぴんと伸ばして、エレガントに掃除をするスタッフに始まり、全てのスタッフが自分の仕事を素晴らしくしている姿は、他の施設には無いものだと感じました。
しかし、大人が何度も通う秘密は、それだけではないはずです。
大人が、リピーターとして通う要因はいくつもあると思いますが、私は二つの要因に注目しました。
ひとつは、子どもの頃に満足できなかった欲求を満たせるということです。
ディズニーランドに行って、驚いたのは、30代かそれ以上の年齢の男女がキャラクターのカチューシャを付けていたり、町中では、とても着られないようなTシャツを着ていることでした。
たとえば、経済的理由や親の価値観でディズニーキャラクターの服やアクセサリーを身に付けられなかったとしても、大人になれば自分の意志で実現することができます。
しかし、いい年した大人がミッキーやミニーの耳がついたカチューシャをしていたら、変な人と思われるので普段は出来ません。
しかし、ディズニーランドの魔法にかかる園内では外では出来ないような格好を抵抗なくすることができます。子ども時代に満たされなかった感情をディズニーランドの体験は癒してくれるのではないでしょうか。
もう一つの秘密は、ほどよいスリルにあるのではないでしょうか。
子どもたちに人気のジャングルクルーズやカリブの海賊も、セットは作り物だと見え見えで、私にとっては、動物を見るなら旭山動物園の方が遙かに感動しました。
スプラッシュマウンテンも身長115cmの愛娘でも乗れるほどで、作り物だとわかっていても、少しスリルを感じたり、幼い子どもでも体験できるほどのスリルが程よいのではないでしょうか。
子ども時代にやり残したこと、ばかばかしいと思えることでも、欲求を満足させることによって健全な夢や欲求を育てることが出来ます。メロンを丸ごと一人で食べるなんて、大人のあなたには簡単に出来るかもしれませんが、やってみることで思わぬ気づきがあるかもしれませんよ。
そして、ディズニーランドに行かなくても程よいスリルを感じることは出来ます。
今まで入ったことのないお店に入ってみるとか、今まで着たことのない色の服を着てみるとか、程よいスリルを感じることはできます。
程よいスリルは人生のスパイスで、ちょっとした達成感を感じることが出来ます。
人生がつまらないと嘆いているなら、程よいスリルに挑戦してください。